ChatGPTはうまく活用できれば非常に有用なツールだ。僕はこれまで無料プラン + 遊びで利用するAPI利用料金が少々といった使い方をしてきた。「無料でも使えるんだから、無料のままで使わせて貰えばいいじゃん」と思っていたんだが、有料プランにすることでユーザー体験が大きく上がるなら課金もありか、と思い立って有料プランを試してみた。

GhatGPTにはFreeプランの他にPlus、TeamやEnterpriseなどいくつかのプランが用意されている。今回は個人利用を想定しているので、Plusプランを想定している。個々の料金等は公式サイトを確認してもらえたらと思う。

有料プランにするとざっくりと何ができるかというと、より良いモデルが使える、Custom GPTが使える、画像生成モデルが使える、ファイルアップロードができる、など。

結論としては、具体的なユースケースがあるのであれば有料プラン加入もあり。個人的には、論文を読む際の補助ツールとして一役買ってくれそうである。このような、ファイルアップロードをして何かしたいというニーズにはフィットしそうだなと感じている。

ここからはChatGPTの有料プランを使ってみて感じたことをつらつらと書いていく。

翻訳ツールの代替として使える

僕は、自然言語の翻訳ツールとしてDeepLを日常的に使用している。こちらは無料の枠で使用しているが、日によっては翻訳可能上限に達して使用できなくなってしまうことがある。なので、DeepLの課金も考えていたりしたのだが、ChatGPTでこの翻訳機能は代替できる。翻訳だけできるツールに課金するよりは、翻訳もできるツールに課金をする方がコスパが良いと言えるかもしれない。

DeepLと比較して、特に良いなと思ったのは、「⚪︎⚪︎という動詞を使って」等の細かい要求を伝えて翻訳ができることだ。より柔軟な翻訳を求める場合や、文脈を考慮した翻訳をしたい場合には、ChatGPTの方が翻訳ツールとして優れているかもしれない。

ファイルの内容理解のためのツールとして優秀

僕の場合、一番恩恵があったのは論文を読む際の補助に使う方法だ。有料機能のファイルアップロードを使用する。「⚪︎⚪︎の定義は?」みたいに質問ベースで論文の理解を進めることができる。もちろん、自分で直接読めば書いてあるわけだが、英文の目grepは個人的に苦手なので、優秀なctrl + Fみたいな使い方ができるのは嬉しいのだ。

言語学習ツールとして使えるか

ChatGPTを利用して言語学習ができないか、というのは以前から考えているができていないことの一つだ。だが、これについてはまだどのように活用すると良いのかいまいち自分の中で見通しがたっていない。基本的には、アウトプットの場として使用して、フィードバックを貰うという形になるかと思うが、どうだろう。何か良い活用方法が見つかれば、他の記事で共有したい。

APIの使用は別料金なのが残念

ChatGPT(のLLM)は、公式のプロンプト経由で使用する他に、OpenAIのAPIを通して使用することができる。APIを使用しない人はとくに気にしなくて良いことだが、僕はちょくちょくAPIを利用して遊んだりもするのでこちらの料金もかかっている。APIの場合は、使用されるトークン数に応じて料金が計算されるが、ChatGPT Plusにしていたとしてもこの料金は別途必要になる。API利用も自由にできるようになるのであれば、プログラミング時のコード補完にかかる料金が削減されるかと思ったのだが、残念。(ちなみに、プログラミング時にはCursorの有料プランを使用している。)

モデル進化の恩恵を得られているのかよくわからない

正直、無料プランで使用できるモデルでも僕は十分満足している。より良いモデルを使えるようになったことで、どれだけ恩恵を得られているのかは体感レベルではまだわからない。モデル進化のアピールとして司法試験の正答率が云々と言われてもなあ、と正直思う。結局は自分のユースケースでどれだけ恩恵があるかが大事なのだ。長期間運用した後に無料プランに戻したりすると、そのタイミングで違いを感じるのかもしれない。

毎月20ドルは大きい

20ドルは今の為替だと3100〜3200円ほどだ。毎月3000円の出費は大きい、例えばちょっとしたサウナに1回行ける値段だ。同じ3000円で幸福度の秤にかけた時、ChatGPTはサウナに勝るのか。僕はサウナを選んでしまうかもしれない。必要な投資はしたいけれど、もう少し安ければなあとは正直思うところ。

とりあえず使い続けてみる

今のところ、ChatGPTの有料プランには概ね満足している。とりあえずこのまま使い続けてみて、どれほど定着するかをみてみようと思う。最終的には、自分の使い方で、価格対効果がちゃんと得られているかどうかが有料プランを継続するかどうかの分かれ目になるだろう。